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本間拓巳税理士事務所

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最近、弊事務所では、太陽光発電に関するビジネスを始めようとされる方と議論を続けております。新規開業に関する話はいつもわくわくするのですが、今回は、そのビジネスを支援するため、一般住宅で電気を「売電」した場合の税金について、考えてみたいと思います。

売電で得た収入は「売上」扱い

まず、通常の家庭に太陽光発電装置を取り付け、電力会社に売電をした場合、その収入について確定申告が必要なのではないか、という疑問について、考えてみたいと思います。

結論から言えば、売電して得た金額は、収入として課税(雑所得)の対象となります。(資源エネルギー庁「買取制度ポータルサイト」のQ&A「電力会社から振り込まれる売電料の税務上の扱いはどうなりますか?」より)

ここで、ちょっと詳しい方は(事業所得にならないのか)(赤字は他の所得と相殺できないか)と考えそうですね。私も当初はそう考えました。
しかし、売電について青色申告にして赤字を他の所得と相殺するのは、難しいのではないかと考えています。まず第一に、売電自体は電気事業法の規制を受けるため、事業者として行うのが事実上ほぼ不可能であるという点、第二に、事業用の売電では、固定価格買取制度の恩恵が受けられない、という点です。
そういう訳で、赤字になった場合に他の所得と相殺することはできないと思いますが、同じ雑所得、例えば年金所得と相殺することはできそうです。

設備価格の一部は経費になる

上記のとおり、売電料は雑所得の計算上、収入に計上することになるのですが、では必要経費についてはどうでしょう?

太陽光発電は日々の経費はかからないのでゼロですが、初期投資があるので、これが減価償却費として毎年一部だけ経費として認められるはずです。

ここでは、設例に従ってご説明します。

初期投資が、工事費込で280万円かかり、補助金が全部で50万円かえってきたとしましょう。補助金は設備費から控除される(*)ため、減価償却の対象となるのは、差引230万円です。発電能力は約4kwhと仮定。
(* 国庫補助金等の圧縮記帳の特例を使った場合)

大体月平均400kw発電し、そのうち25%は自家消費したので、売電するのは残りの75%、300kw。平成22年度は1kwあたり48円で買い取ってくれるので、1年間の売電収入は、300kw×48円×12ヶ月=172,800円。

コレに対する必要経費(減価償却費)の計算をしてみましょう。

まず耐用年数を設定しなければなりませんが、17年です。
(耐用年数には議論があると思いますが、ここは保守的に考えています。)

簡便的に計算すると、230万円÷17=135,294円
しかし、25%は自家消費しているので、雑所得に対応する部分は、
 250万円÷17×75%=101,470円 と、なります。


売電収入が172,800円、これに対応する減価償却費が101,470円。
差引 71,330円。

この、差引71,330円が、太陽光発電に係る利益として、申告すべき金額となります。

(そのほか、ローンで購入した場合は、支払利息のうち売電収入に係る部分(上記例では75%)は、必要経費にすることができます。)

で、実際に申告すべきなのか。

毎年7万円の利益を確定申告すべきなのか、については、「人によって異なる」と言わざるを得ませんが、「確定申告をする場合」は、この7万円も申告する必要がありますので、注意してください。

個人事業者の方や、医療費控除のために申告する方、株式や不動産の譲渡所得がある方は、この7万円も申告する必要があります。

いつもは年末調整で税金の計算を終わらせている方は、給与所得以外の所得が20万円以下のときは敢えて申告をする必要がないという規定がありますので、太陽光発電による所得と、生命保険の満期金とかの所得が20万円以下であれば、申告しなくてもいいです。

そういう時代なんだ...

上記の設例は、実際の相場による実例です。

ここでびっくりしたのは、昨年11月からの固定価格買取制度の創設で売電単価が上昇したことにより、所得が出る、つまり、採算が合う状況になってきた、ということです。

もちろん、17年という長期償却に対し、固定価格保証は10年ですので、投資としての意志決定上は10年の償却で判断しなければならないでしょう。そうすると、17万円の収入に対して、償却費が17万円なら、まだ採算ベースに乗っているとはいえないかもしれません。

しかし、投資に対するリスク・ボラティリティが高くなっている昨今、設備が壊れない限り発電し続けるのを期待して、投資をしてもいい時期に来ているのかもしれませんね。

個人事業者限定:消費税の話

個人事業主の方の限定情報ですが、上記設例でいうところの設備費280万円のうち、事業供用部分である210万円(75%)については、消費税の計算上、課税仕入に該当することになりますので、忘れないように。
そして、売電収入も、課税売上に該当します。お気をつけ下さい。



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